暑い、A-2を仕舞うといたします。
6月まで着ていた訳ではなくて単に冬物が未整理だっただけなんですが。
このA-2について今年は悪魔の儀式を計画していました。「レザーのフライトジャケットを自宅で水洗い」であります。
先に結果を。トラブルもないかわりほとんど変化しなかった。
エージングさせるには更にいろいろやる必要がありそうです。
A-2を水洗いの目的・エイジングしたかった
まず最初に申し上げます、レザージャケットの水洗いは手入れとしては邪道そのものです。
出来ることなら着てなじませることが最良。
10年経っても硬い着心地・シャツみたいにぴったりタイトが理想
この記事はおバカな体験記とお考えください。たまたま何事もなかっただけで本来レザージャケットの水洗いは全くお勧めしません。同様の行為に対し結果への責任を持てないことをお断りさせて頂きます。
なお中田商店はオリジナル製品のアップグレードにはことのほか熱心な会社です。
A-2もその後に皮革をより柔軟なものにしたモデルをリリースしています。
レザーの経年変化は着心地には必須・水洗いがリスキーでも試すしかなかった
ではなぜわざわざリスキーなことをやるのか、汚れが気になったわけじゃない。
エイジングしたいからです。
水洗いの結果を申し上げますと、ほとんど変化がなかった。堅い着心地のまま。
改めて書きますが、この後オイルで再チャレンジしてみました。
中田商店「MORGAN」A-2は高品質・10年使い倒してもヤレない
このA-2は中田商店のオリジナルブランドMorgan。ホースハイド(馬革)バージョンです。同社の定番でカウハイド(牛革)もありますがオリジナルが馬革だし、という訳です。
2010年購入ですから10年以上経っています。
硬い
もう一言で着心地は堅いというよりもはや硬い、革に張りがあってゴワゴワしています。脱いでハンガーに掛けるとこのとおり。
そでがビーンと突っ張らかる。
これでもまだマシになったほうで買って2年は背中にハンガーを突っ込まれているような着心地でした。
手を離していてもこのとおり、繰り返しますがこれで10年目です。
こういうところがバズリクソンズとは違うんでしょう、向こうは買った時からいい感じですから。
中田商店A-2はなかなかエイジングしない
いかに頑丈でもこれではあんまり、エイジングさせるために水洗いをしてみようというわけです。
以前雑誌で、たしかLightningだと思いますが、ライダースジャケットを洗う記事を見て以来、いつかはやるときが来るんじゃないかと思っていました。
グニャグニャの、身体にぴったりフィットするA-2なんて最高であります。
シーズン中は目一杯着た、寝るときすら着て寝た・でも買ったときのまま
エイジング、本来の意味は老化のことですがつまり慣らすとか馴染ませることです。
これは言っておかなければいけないですが中田商店は造りがいい、この値段でこれは良心的の範囲ではもはやないです。
革も高品質で耐久性があります。後に述べますが洗濯機で洗ってもビクともしなかった。
ただ当然エイジングも進みません、劣化しないので当然くたびれない。
友達に笑われましたが、半年ぐらい着て寝た時期もあります。A-2は使える時期が限られていますが最大限に着て10年でこれです。
これじゃタイトに着られない、しかもいつまでもピカピカの革ジャンなんてあまりにもカッコ悪すぎます。
レザージャケットの水洗いはプロでもためらう危険度の高い行為
しかしながら考えるほど洗うことは危険度が高い行為ではあります。
めちゃくちゃになる可能性は十分にある、少なくともいい感じにヤレたユーズドやビンテージでは絶対出来ません。
今回実施する前に近所の白洋社クリーニングで確認しましたが、
(1)専用の機器を使う
(2)レザーの状態によっては受けない
とのことです。プロでも神経を遣う対応のようです。
なぜフライトジャケットを6月に洗うのか・陰干し乾燥のため
今頃洗おうという気になっているのはこの作業は少しでも乾かしやすい、つまり気温の高い時期にしたいと思ったから。
水洗いは天気の良い時期・完全な乾燥は1週間以上かかる
陰干しです。
濡れたままで放置する期間は極力短くしたかった。
その意味では水洗いは7月から10月のあいだがよろしいのかもしれません。
なお乾かす期間はどんなに条件が良くても最低で1週間は掛かると思います。週間天気予報は確認して行いました。
本音を言えばもう待てなくなっただけではありますが。
今年こそはTシャツみたいになったしなやかなものを着たい。頑丈なのは大いに結構ですがもう10年待ったし。
「去年買いました」みたいな見た目はそろそろ終わらせたい。
洗ってみた・全然変わらない、全く経年変化しない・つまりヤレない
洗剤は入れません、水だけです。
洗濯ネットに入れて洗濯機の手洗いモードでぐるぐる回した。
これもかなり悩んだのですが、手洗いの加減もわからなかったので。もう最後は勢いです。
水洗いの実例ご紹介・前後の比較画像あり
洗濯機は「洗剤なし」「水量最大」で手洗いモード・つまりゆっくり回す
以下の画像では水量は中ぐらいですが、実際には最大水量でゆーっくり回した。
水の色が茶色に変わりましたが、これは汚れというより革やライナーの染料のようです。10年を経て汚れというほどのものははなかった。
洗ったら陰干し、本当はトルソー(マネキンの首無し腕無しのようなもの)がいいらしいですが持って無いです。普通にハンガーで。
そして完全に乾燥した状態です。洗う前後の比較ですが、見た目通り何の変わりもない。
着心地も変化なし。救いは表皮やジャージ・ライニングにまったくダメージがなかったこと。
経年変化がない、つまり高品質・水洗い程度では中田商店A-2はエージングしない
さすがに困るともいえません、中田商店としては高品質なものを作っている訳ですから。
こりゃいいことなわけです。
エイジングなんてあくまで個人の趣味ですし。
まーしかし、男子にとりましてフライトジャケットは服というよりホビーに近い。
ましてやType A-2、スティーヴ マックィーンですから。「こじらせ度」が高いほど集めたくなる。
今年こそはTシャツ感覚で着てみせようと、かくなる上はオイルを試します。