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印象濃いめのブランド・AUDIO MACHINA、エステロン、PATHOS

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2021東京インターナショナルオーディオショウは「佳品」に出会えた。コロナで入場制限ですからとにかく観やすく聴きやすかった。

例年よりもいいもののいいところを聴き取りやすい環境。

以下印象の強いブランドや製品です。

AUDIO MACHINA・世界はB&W805だけではない小型スピーカー

ゼファン褒めばかりになりそうですが、実際チョイスは素晴らしい。

AUDIO MACHINA CRM-X(¥1,078,000・税込・ペア)

昨日今日の製品ではないです「X」verですが初出は2000年ぐらいじゃないかと。
そのぐらい印象がない。なお今回は黒ですが当時はシルバーでした、それだけは覚えております。

いいという話もあったのですがあまり真面目に聴いておりませんでした。
当時はフロア型の大型スピーカー以外興味がありませんでした。

凄いです、805D4だけでなく一度聴いたほうがよろしい。

ついでにいえば今回の「ローンを組む価値ある」モデルでは最有力であります。

地味な見た目に地味なパーツ・専用台はセンスよろしくない

見た目は地味子です、長く気にしなかった理由でもある。

  • 言われなければアルミとわからない黒の小さなボディ(こちらも削り出し)
  • 密閉型のエンクロージャー
  • ユニットはScanspeakの15cmドライバーとMorelのソフトドームツィーター

この際はっきり申し上げます、代理店がほめちぎってた専用台はセンスがよくないです。
黒にいきなり木目で質感のバランスは全く取れていない。

例えばSolidsteelのスタンドでも当てたほうがはるかにマシ、スピーカーのイメージに合う精悍な印象になります。
安定している上に音のチューニングもかなりしやすい。

二度見(二度聴き?)する音・ソリッドで分厚い

まあこれも聴いとくか、ぐらいでした。

熱い、ビシッと決まる。目の前で歌ってると思うほど密度がある。
それでいてうるさくない

迫真です。

繰り返しますがデザインはただの箱・密閉型、ユニットもe-bayで単売してそうな何の変哲もないもの。

手当たり次第に比較するのもヤボなんですが、805はあの通りです。

  • ダイヤモンドツィーター(しかもチューブローディングで背圧を極限まで減少)
  • コンティニュアムコーン
  • バイオミメティック・サスペンション
  • リバースラップキャビネット(とかいってますがつまり湾曲した筐体)

なんでもありであります。

いっぽうのAUDIO MACHINA CRM-Xは高精度以外は新技術などのフィーチャーが全くない。
なのになぜ、と疑問ばかりになる始末。

作者はKarl Schuemann(カール・シューマン)、多分ドイツ系の方でしょう。
追い込みを掛けさせたらとことんやりそうです。
(英国人は「冗談が通じない奴ら」といいそうですが)

もちろんデザインでもっと派手なのが欲しいというならば確かにその選び方ではない。
ただ単純に音の話ならば、これを外す手はないです。

このカテゴリはいろいろと聴くわけですが、AUDIO MACHINA CRM-Xは小型ブックシェルフスピーカーの候補として常に最右翼にあるべきといっていいものかと。

歴史が長い機種だけにこういうものを聴こうとしなかった自分はダメだなあと。
今頃わかるなんて。

なんとはなしに思いましたが、(株)ゼファンのバイヤー氏はこういう音がお好みなんでしょうか。

MARTENといい一脈相通づるものがある。

estelon(エステロン)はあと知名度だけの「高音質」・美談はいいから伝説を語ってほしい

estelon(エステロン)、知名度がありません。新興のスピーカーメーカーでエストニアのブランド。

かなりハイエンドです、ここ2年ぐらいずっと好きです。

エストニアのそれも2機種と知名度は低い・音は赤軍ロケットクラス

バルト三国自体が日本では知られていません、エストニア・ラトビア・リトアニア。書きながらアタシもわからない。北欧とは微妙に違うんだよな、ぐらいです。

実際には長く旧ソビエトの強い影響下にあった国々。

しかしここのスピーカーは本当に大したモノ。毎回感心しております。

前モデルの「YB」そして「YB Mk II」は佳品といっていい。
知名度以外のすべてでB&Wの801D4と普通に張れる。

他社にわかりやすく勝っているのは低音です。

伸びる、クリア
そして低い、とにかくひくい。地を這うような低音です。
100hzあたりをいじった「重低音」ではなくて本当に低い音。

解像度が極めて高くこれらがスーッとくる。「YB」の時すでに800D3より上でした。

どうせなら「MiGの工場でつくってる」ぐらいのエピソードが欲しい

なんでしょうね、社長はモスクワで電子関連の勉強をした後、壮年にしてなお志があり起業したそうです。「ある日家族に打ち明けたら賛成してくれた」なんて美談が。

個人的には

「実はミグの部品を作ってた工場で加工してる」
「技術者は専門が巡航ミサイルだったがソ連崩壊後に失業してたから雇った」

「高品質を保つため、関連業者にはドルで払ってる」

とかのほうがはるかに面白い。

なんと言いますか、これは絶対民生じゃねえだろって想像ができるほうが楽しい。
しかも音は完璧なハイエンドです、トップクラスと言えます。

お値段もトップクラスではあるんですが。

繰り返しますがないのは知名度だけ、だからインポーターの(株)アーク・ジョイアさんにはもっと「伝説」を語ってほしいです。

ユーザーは(カネのあるなしは別として)ハイエンド嗜好ほど、美談より「プロっぽい」話を好むので。

(株)アークジョイア自体が「FRANCO SERBLIN」の代理店であるなど、選ぶ眼がしっかりしています。

PATHOS(パトス)・カッコだけで買うべき

少し前からPathosのアンプが再度輸入され始めました。20年前「Twin Tower」でグッときたわけです。

回路設計と関係は「全くありません」と宣言している見た目

日本の製造業からしたらとにかく真面目に作っているとは思えない。
品質管理の話ではありません、そういうところは彼らなりにちゃんとやる。代理店のチェックも通っている。

このヒートシンクをご覧ください、「PATHOS」とか書いちゃってます。

特に機械関係の加工の方ってこういうおふざけにはむちゃくちゃ怒る人が多いんですよ。
つまりこの部分に理屈や説明を求める人とこの製品はもう縁がない。

確かにヒートシンクの放熱効率と「PATHOS」というアルファベットのカタチには関係がないです。

赤いコンデンサーもそのためだけにロットを別注しなければならない。非効率の極み。
でもイタリアです、そんなこと聞かなくたってやるとわかる。

なまめかしい・もうそれだけ

結果としてこのデザインです。

何でしょう、仕事してる間も女の子のことしか考えてない男みたいであります。

なおこのアンプは初段が真空管で終段がトランジスターというハイブリッド構成。
MOS-FETのシングルですが3パラで実現という変わった構成。

でも前回輸入されていた時から、その意味について説明を求めた人はいなかった。
知る気もないまま買った人が確実に居たと思います。

昔は音もちょっと特殊で独特の艶があった。今回デモしてなかったので確認が出来なかった。普通なら残念なのですが、PATHOSに関する限りもう再輸入されただけで満足ってもの。

Sonusfaber「Musica」以降はPATHOSあるのみ

みるたびにSonusfaberの「Musica」を思い出します。
PioneerのA-09とはまさに対極。Hi-Fi調ではありませんでしたが、こいつに合うスピーカーを探したくなるようなものでした。

なおPATHOSのアンプを買うとき試聴をしてはいけません、こいつをひと目見てビリっときた方はそれで深く満足できます。逆に1時間は聴いて確認したいという方は他を見たほうがいい。

不見転買い(みずてんがい)すべきオーディオのトップ10であります。

真面目な話、これ買う方は間違いなく独自の、それもハイレベルのセンスをお持ちですから。
試聴とか他人の意見は必要としておられないのです。

難易度は高い、例えていえば同じイタリアでもSonus faberのほうがはるかにわかりやすいですから。

なおリモコンがこれ、間違いなく本体より先に壊れるやつです。そこがいい。

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