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セール情報:「ステレオ時代」Kindleバックナンバー98円または半額

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Kindle版「ステレオ時代」バックナンバーが98円または半額で期間限定セールであります。

アタシャすでに持っているものも含めてセール品全てを買ってしまった、安いんですもの。

6,000円以下でバックナンバー全部に資料的価値大

繰り返しますがkindleのみです。紙の本は対象外。

ワンコイン価格・Vol.1からVol.10は一冊98円

具体的には

Vol.1からVol.10 :98円Vol.11からVol.18 :612円

全部購入して合計5,876円

であります。半分はワンコインですから。

なんかしょっぱいことを申し上げているようですが、後述の理由からこの本には他誌にない意味がございます。

定価は¥1,530(ムック)・Kindleも¥1,377

Kindleで定価¥1,377
本ですと¥1,530

Kindle unlimitedは入っておりますが時々読み放題対象ではなくなる時もありますし、なにしろ6000円しないでバックナンバーすべてがそろう。

とりあえず紙で持っているものを含めバックナンバーを全部揃えました。
Kindleですからどこでも読める、iPadが「本格的な道具」となってきた今、本を電子化することは極めて現実的です。

なお今回特集本もセール対象で安い。Nakamichi特集は現役の頃のメディアより深堀りされているので迷わず買いました。

紙で持っているのにセールのKindle版を買った訳

わざわざ現物を持っていながらKindleでそろえたのには安い以外にも訳ありです。

いつまでも傷まない、場所をとらない。いつでも読める。
せっかく好きなのに家でしか読めないのは損です。

しかも特殊なネタを題材にしている。

80’s〜90’sオーディオを特集する(おそらく)最後のオーディオ総合誌

この雑誌は80年代から2000年代初頭までのオーディオを総合的に評価する、おそらく最後の雑誌です。

  • 状態の良い個体を集めて比較をする。
  • 設計者に製品の長所と短所(これは驚きますが)をきく設計者のアドバイスに従った修理情報

こういったものは、新製品紹介ですら経営的に苦しくなっている定期刊行誌ではもう無理です。

廃刊になればKindle unlimitedでは読めなくなる

ここが問題で、この雑誌は有志による同人誌みたいなもの。不定期刊である理由です、ネタが集まったら出す。

むろんKindle unlimitedに入っていれば(時々対象外になりますが)ほぼ読み放題。ただ廃刊したらそれはなくなる。Kindle unlimitedは出稿するにも経費がかかるのです。

しかし一度購入すればたとえ出版社が消えてもKindleでずっと読み続けられるというわけです。

とここまではモノの価値、では内容はどうか。
他誌にない決定的なものを持っています。

当時の設計者が洗いざらい話す情報

誌面に登場するのは70代ぐらいの方々が多数。皆カセットの頃からオーディオ開発をしてきた人たちです。

この方々が喋る、しゃべる

コンプライアンスはもう存在しない(会社も強制できない)

どっちのほうが音がいいかなんてどうでもいい話はありません。

  • あのときはこう作って実は大赤字だった
  • 本当はここが欠点、こういう不具合に悩まされた
  • 実はこういう作りをしていてコスト割れするのがわかっていた超高級な作りだった
  • 実際はこのぐらい売れていて販売店とはこんな関係だった

アタシのようにコンプライアンスでガチガチになった「会社員」「サラリーマン」なら青くなるようなことを平気でいいます。

  • DS-5000とDS-10000(公称は300セット)は実際はそれぞれ1,000セット以上売れた
  • Nakamichiのアナライザーは現在でも使われている
  • 銅製ワイヤは熱伝導が高く部品を痛めやすい(初期性能が維持できない)
  • バランス回路よりもアースを分けたほうが音が良かった

もう会社と縁が切れて長いからです。

こういってはなんですが「ステレオ時代」がなかったら誰も知らずに消える話が多い。

他誌で佐伯多門氏が

DS-5000よりJBL4343のほうが実はよかった

なんてことを書かれたときは、自分の給料がどこから出ていたのか考えたほうがいいんじゃないの、と思ってしまった。
DS-5000持ってましたからね、それを言っちゃあおしめえだろって。

しかしこの本は語るほうも編集も好きモノばかり。
ですからそういう人の悪さがない。

実にほのぼのとコンプライアンス無視を喰らわしてきます。

もうそんなもの守る義務はない、しかも仕事はガッツリしてきた人たちです。

ハイレゾと密接なデジタル話もバンバン出てくる(ちょっとえげつなく)

意外なところでは「デジタルの音を良くするためにこうしてきた」という会話が豊富なこと。

デジタル再生は日本がリードしていた時代であるからして当然ではありますが、今のハイレゾにも通じる会話多数です。

フォーマットを決めるときカラヤンを口説いた様子とか、Philipsの開発とのかなり生々しいやり取り

詳しく語られるデジタルプロセッサのPCM-F1なんて1981年の発売ですが、2000年ぐらいまで現役で録音に使われていた訳です。

音が良くて信頼性が高かったから。

それで録った音をハイレゾでどうするかの話をしている、とか。

アナログ・カセット情報はハーフの材質まで語る

アナログに至ってはもうインタビューで口から泡飛ばしているのがわかるほど。

それを山ほど作ってきたわけですから。カセットなんてハーフ(テープのケース)素材による音の違いからどのぐらい売れていたかまで延々とです。

日本製オーディオ名機の「一番正確な情報源」

なお1990年から2000年ぐらいまでの機種は今でもユーズドで人気があります、しかし正確な情報は意外に少ない。

ネットがある分、「自分のもってるものが一番」でレビューしてしまうんですな。

ここでいう「正確な情報」で大事なのはオリジナルがどんなものであったかという話です。

中古を見ると「修理」と称してかなりいじられてしまっています、最近は本当に増えた。
むちゃくちゃなものがあります。

この雑誌は中身も見せる、前期後期の違いもやる。

部品を選んだ(そして特定の部品を選ばなかった)理由を詳しく語る。

元設計者たちはそういう話がしたくてしょうがない訳です。

この雑誌を読むとオークションの「整備済み」は買う気がしなくなります。

怖いもの無しの元設計と好きで作る編集・ライターの同人誌

ここまででお分かりかと思いますがこの雑誌は「同人誌」です。

専用の試聴室が欲しいとかの特集をしておりましたがそりゃ無理ってもんです。
各々の家や他の編集部所有の試聴室か貸ホールで時間を掛けるしかない。

ただそれが良さです、試聴機を貸し出すメーカーの顔色もネットのレビューも気にしない。

試聴環境の悪さは熱意で補っています、いまどきインタビューで4時間以上とかお金出ませんから。

商業ベースにのるギリギリのライン・だから今買っておく

正直この雑誌が長続きするかと言われればその可能性は低い。
おしゃれな編集とも思いません、ちょいと野暮ったい。

ただ情報は最も「一次のもの」を持ってくる

語りも聞きも好きものが作っているからです

しかも国産名機マニアにありがちな

「現在のメジャーや高級品はあれはみんな嘘です、メーカーと評論家がつるんでます」的な、目を血走らせた気持ち悪さもない。

「80年代・90年代のオーディオが好き、すき、大好き」しかない、ほのぼの。

それで暴露をやるのですから楽しい。

ただ繰り返しますが何十年も続く雑誌とは思えない、どこかで編集に更なる変化がない限り。

だからアタシとしては買える時に買っておいたりするアイテムなわけです。

できれば傷まないデータで残したいわけでセールとか絶好であります。紙の本、重いですもの。
家に居ないと読めませんし。

多分ブラックフライデーの影響かと思いますが、セール期間はわからない。ただ100円しないから安い。
オーディオ本自体セールが珍しいのでお試しになってみては。

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