スポンサーリンク
スポンサーリンク

高音質だけではないヘッドフォンの選びかた

スポンサーリンク

だいそれた書き出しでお恥ずかしい、あまりにもヘッドフォンは種類が多いものですから。
音質は最重要じゃございませんと申し上げたい。ほかに重要な要素があります。

これは、主語を「オーディオ」に変えてもある部分は成立する話題だったりします。

「音の悪い」ヘッドフォンが見当たらない

音がいいもの選びをするには音が悪い製品と比較をしなければなりません。
ところで皆様は音楽を聴いていて「ひでえ音だなぁ」という体験をされたことがおありでしょうか。

あたくしはございません。
20年以上ピュアオーディオを趣味にしてましたが、明らかにひどい音ってものに出会ったことがない。

実は明らかに音の悪いヘッドフォンなんて今や無くなりました。

よく「ヘッドフォンのおすすめ」という情報がありますが、音でいえば全てお勧めと申し上げていいと思います。オーディオファイルの眼で見ても本当に音がいい。
アタシもそうでしたが試聴に行ったが何だかよくわからないまま帰ってくる理由です。みんな音がいいので比較が難しい。

逆にいえば現在音の悪いヘッドフォンを買うのは不可能に近いんじゃないでしょうか。
その点で本当は試聴に意味がないのかもしれません。

https://amzn.to/2XBtfk6

各社とも頑張りすぎていい音しかなくなった

Sennheser HD598(2010年)
通称「プリン」、10年前すでにいい音です。
SONY MDR-R10(1988年 ¥360,000)ソニーがヘッドフォンの生産量で世界一のころの製品
当時好き嫌いを超えた音質といわれました。

音がいいヘッドフォンばかりの理由は各社とも限界まで頑張っているから。
まさにコストの範囲内ギリギリまで追い込んでいる。正確にいえば

  • 部品製造メーカーは良い部材を少しでも安く提供しようと頑張る
  • ブランドを保有するメーカーは同じコストで前よりもリッチな部材を使い音質を上げようと頑張る

結果として音質は随分前に既に急速に上がりました。今は僅差で競っている状態です。
音質というより音づくりのセンスを売り込んでるといったほうがいいかもしれない。

堅実経営のゼンハイザー(ついでにいえば音はいい)が苦しくなっているといえば、いかほど激しい競争かお分かりかと。
音質なんて大前提は頑張らなきゃ会社がツブれちゃうのです。

たかだか20年前はこんなにマーケットが大きくなかった。「JBLのヘッドフォン」が出るかでないかの頃です。

AppleのAirPodsシリーズによってイヤフォン・ヘッドフォン業界の競争は更に激しくなったとかの報道を見ました。ピュアオーディオみたいに「音は良くて当たり前」になるでしょう。

Amazon.co.jp

最優先は装着感・耳が痛いものはダメ

音質にも勝る最優先事項とは装着感です、地味ながら全てに優先します。

着けて耳が痛くなるものはダメです。他がどんなに良かろうが愛せる日は永久にやってきません。

装着感は試着でしか確認できない

ここは試着してみるしか手がない。なお個人差がありすぎてレビューは全くアテになりません。
あえて言うならば以下3点です、絶対じゃありませんけれど。

  • イヤーカップが大きくてベロアや良質な皮革など肌触りが良いもの
  • オーバーイヤーにする、オンイヤーは避ける
  • ヘッドバンドのクッション厚め
Sennheser HD598が代表、ベロアでオーバーイヤー
これの装着感について悪い話は聞いた事がない
オンイヤー:耳に密着させてかける
オーバーイヤー:耳を覆ってかける、耳は穴の中なので負担が少ない
HD598はバンドも超優秀でした、フカフカ
この機能性でありながら着けてもサマになる、本当の名機でした。

耳の形状は個人差が極めて大きく左右の形も異なるため、全てにフィットするイヤーパッドのかたちは存在しません。そもそも頭に何かを載せる自体が不自然な行為です。

イヤホンならカスタムIEMも出来ますが、大きすぎてそのようなこともできない。着けて自分に合うかどうかを確認するしかない。

その意味でヘッドフォンは通販向きではないものなのかもしれません。多少の交通費と時間を掛けてでも量販店に見に(着けに)行かれるべきです。
仮に数千円でも合わないヘッドフォンは耐え難い。数万ともなれば悲劇ですから。

国内メーカーは比較的フィットしやすい

ある程度の例外は国内メーカーで、特にオーディオテクニカは昔から調整幅の大きいヘッドバンドとフカフカのイヤーパッドで許容サイズをデカく取る傾向があります、老舗の知恵です。
痛くなった話もあまり聞かない。

ATH-A900Z
個人的にとても良品だなと思います

そういや大昔にATH-M9X買った!今思い出した。
現代には参考にもならんけど装着感良かったです。そういやあれも当時はそこそこ高かった、買うとき緊張しました。

同じくイヤーカップがでかい&深い
Amazon.co.jp

装着感のレビューは個人差が大きすぎる

繰り返しますが長時間の装着で耳や頭が痛くなったとするレビュー、あれは参考にしないほうがよろしいです。

メガネですら気になる、まして頭にモノをのっけて何も違和感がないほうがおかしい。

そもそも頭のかたちは個人差が大きい。
耳のかたちも同様ですがヘッドフォン・イヤホンの装着感に関するレビューは、いってみればワンサイズしかない靴を対象に足が合うか痛いかを語るのと同じです。

それと趣味モノの常として気に入ったり購入直後で興奮している時の評価は正確とはいえない。極めて個人差が出るレビューです。アテにならない。

じゃあお前はナンで通販でP9 sigを買ったんだよとのご指摘もおありかと。
返す言葉もございません。残業が月X0時間ぐらいの時、夜中1時頃に衝動的にポチったといえばご理解を頂けるかと。
ヨドバシとかビックカメラに聴きに行く時間もない毎日でしたし。手が空くのを待っていたらきっとP7みたいに買い逃したでしょう。

自分に合うデザイン・家使い前提でも

なお何故だかわかりませんが「人前ではちょっと」というカッコのヘッドフォンを買うと聴く時間が短くなります。

見られて困るカッコは使う時間が減る

万が一見られたら、と思うとなんとなく盛り上がらない。独り暮らしでも何だか自分がマヌケに見える時すらあります。
これは問題です、カネ払ったのに使える時間が短いって。

ヘッドフォンは年々価格が上がり今や堂々たる単独コンポの位置付けです。使う時間が短いのははっきり言って損です。

実際かなり外で使うシーンがあると思います。基本は家だとして僅かでも外使いの可能性があるなら迷わず見た目がいい、というより「自分に合う」デザインを選ぶのがいいです。服とか基準で。

個人的にBeatsを全く検討したことがない理由であります。これに合わせられる服もセンスも持ち合わせていない。

Beats Studio3 Wireless
デザイナー的にはいい絵なんでしょう、多分。トーシロにはわかりませんが。

カッコ悪いヘッドフォンを使う時は若干ですけど精神力の強さが必要になる。「俺はオレだ」みたいな。

ここは結構重要でして人目を全く無視すると後々憂鬱になったりします。密閉型だけの話ではなく開放型でも一応そうしたものを選んだほうが後々いい。

ハイレゾ対応は確認の必要なし

なお昨今大流行りのハイレゾ対応ですが、有線のヘッドフォン・イヤホンに関する限り全ての機種で問題なく再生できるので全く気にする必要がないです。
このシールは付いていなくても問題ありません。

これがついてないとですねえ、なんかダメなんじゃないかと思ってしまう。
実際は全然そんなことないです。

この種の話題は高音はどこまで出ているかという話に尽きていますが、フォーマット上限まで充分伸びてます。

ちょっと前はこれ。スーパーオーディオ、SACDです。
当時マルチチャンネルこそ最高とのことでしたが、マルチ対応の高級プレーヤーはいつの間にか消えた。

実はハイレゾが出るはるか以前から高域はかなり上まで伸びています。その他の項目、分解能やダイナミックレンジ等もフォーマットの最低限ラインを余裕で確保しているので全く心配ありません。

繰り返しますが、音質だけでいうなら今ヘッドフォンは良いものばかりです。ハイレゾの規格はとうにクリアしその上を競っている状態です。
ここはオーディオ全般そうですが。

ハイレゾらしくするため高音を持ち上げたヘッドフォン・イヤモニはある

なお一部のメーカーや多くの中華ヘッドフォン・イヤホンでは、ハイレゾ対応アピールのため高域を引き上げて強調したという分かりやすいチューニングのものがあります。

これ35年ぐらい前にCDが出た時、当時オーディオメーカーの一部でやったデジタル対応の演出と全く同じです。ハイレゾの音響特性とは無関係です。

最初に音の悪いヘッドフォンはないと申し上げましたが、強いていうならこれが音が悪い例と言えるかもしれません。

なおそれでも試聴はしたいのが人情。装着感を確認するためだけに時間と交通費を掛けて量販店に行くなんてありえないですよね。

試聴の方法らしいものはあります、長くなりましたのでご興味頂ければ次回をご覧頂ければ幸いです。

Amazon.co.jp
タイトルとURLをコピーしました