デジタルの苦手はなんといってもアナログツールの仕事です。特に紙の代わりは難中の難。
今回iPad mini6はそこで成功しております。仕事で使える手書きメモです。走り書きを文字として認識し、検索できる。
「メモ代わり」はデジタルでもっとも難しい仕事
「メモ」はデジタルには一番難しい作業です、競べるは紙のメモパッドやふせんだからです。安くてさっと書ける。
これと張り合うmini6は本物であります。
まるでページの半分がブラウザの手帳・Split Viewのおかげ
- ロック画面からいきなりメモできる
- 電話のメモをとれるほど書きやすくしかも絶対に無くならない
- 画面分割(Split View)が欠かせない便利な機能になった
意外だったのは大嫌いだったSplit Viewが気に入ったこと
それほど手書きの出来がいい。
ページの半分がブラウザになっている手帳やノートのようだからです。
なお、これまでメモアプリの類は、現実にはテキストライター。つまりキーボード必須でした。
ロック画面から直接メモはスラスラそのもの・iPadペンでタップするだけ
電話のメモを取れるとは尋常ではない。紙のメモですら、電話メモの工夫を売りにしたものがある。
しかしiPad mini6はその上をいきます。
スリープ状態のロック画面から一瞬で「純正メモアプリ」のクイックメモ画面が立ち上がる。
画面のどこでもいい
指でふれて、そのままペン先で「トン・トン」と。
すると直接「メモアプリ」の真っ白な画面が立ち上がる。
聞いてはおりましたが実際に使うと感心のほかありません。
ロック画面から直接メモですから、iPadをいつもデスクに放り出してあります。
電話だけでなく自分のデスクに話しに来た人の会話もスラスラであります。
この大きさはいつでも書け、また置いて邪魔にならないサイズです。
Apple pencil・社外スタイラスペンを問わずmini側面のマグネットのおかげで散らかることもない。
A15 Bionic・iPadOS15のパワーによる手書きの滑らかさ
ペン入力の認識スピードは滑らかそのもの。
Apple Pencilも第二世代ですから今更珍しくはありませんが、A15 BionicとiPadOSの効率が合わさって、手書きスピードは紙のそれと同じです。
難はあります、「清書」ができない。
ガラスのディスプレイに書くからです、ペン先も洗練されていません。
コツコツいうのはご紹介の通り、会社で嫌がる人はいるでしょう(難癖に近いので気にしなくていいとは思いますが)。
ただ画面の滑りとA15 Bionicの処理能力が合わさると、ほとんど紙を超えるのではないかと思うほど速くメモできる。
メモが残り資料になる・手書きの文字をAI検索
ここが重要ですが結果としてどんなメモも必ず残る、失くすということがない。
しかも日付と検索で追えます、手書きした文字をAIが認識し検索してくれるのです。
紙でこれは無理、これまで紙のメモが最も苦手とした保存と整理、そして検索を一度に可能にした。
「あのメモどこいったっけ」
「あのとき何を書いたっけ」
「ふせんが消えた」
これが無くなる。デスク上にiPad mini6を置いておきたい気持ち(そして突き出たカメラを恨む気持ち)がご理解頂けるかと。
iPad画面分割の「ながら」手書き・ネットも本も見ながら落書き
iPad mini6の手書きは極めて書きやすい、「ながら書き」ができるほどです。
メモしないのは面倒だし、書いても失くすから・Evernoteのクリップとも違う
たとえば「本を読みながらメモ」「ネットを見ながらメモ」
実に知的ですがアタシには絶対無理です、読後ノートなんて死ぬまでやらない。
ただこういうことはある、「これいいけど忘れるなぁ」
書かないのはいちいち紙とペンを用意するのはすごく手間だし、書いてもどうせ失くすからです。
それが第6世代iPad miniの場合こうなります。
メモは一瞬で開けます。Evernoteのクリップとは違う、気持ちのままとかもっと主観的に記録できる。
文具にはできない2画面で見ながら、読みながら走り書き
そして本ならばこうなる、電子書籍が活きる。
片ページがKindleとなった手帳のようなものです。
本と同じ画面でメモが見えるのは紙にないところ。
ペンはそもそもマグネットでついております。
落書きの簡単さで書けて、もちろん絶対失くしません。
単語とか日付とか適当に書けばいい、後で雲泥の差です。
こればかりはいくら高い文具も無理です。
重いEvernoteと対照的な軽いiPad mini6の手書きメモ機能
アタシはEvernoteを使っておりますが、そこまでする必要はないとかねがね思っておりました。
なかば諦めからです、なにしろあのアプリは最新のA15 Bionicですら重い。
クリップ時は確実に作業が止まるので、やる気がなければクリップできない。
しかしiPad mini6の手書きメモにストレスはありません、考え抜かれている。
純正のメモ帳であれ、GoodNoteであれ今後のアップデートが本当に楽しみです。
どっちがいい・iPad Air、Proより小さいことは「使いやすい」
むろん画面は大きいほうがいい。だからiPad AirやiPad Proがいい、とはなりません。
大きすぎ重すぎるのです。
電車の中でもてあます10インチクラスのタブレット
数年間iPad air2をほぼ毎日通勤で持ち歩きました。
だから10インチクラスのタブレットは、電車のなかでは少々持て余すことはわかっております。
デスクに置いても大きい。
「もてあます」とはサイズと機能がバランスしていない証拠です。
もしmini6より大画面ならば
今よりはるかに軽いか
あるいはminiより安くないとなにげなく使えない。
時間を掛けただけあって無印iPadはなかなかの出来と思う理由です。
なおiPad mini6より小さい大画面スマートフォンでは2画面の見ながら書きは無理です。
先般申し上げましたが改めて、Split Viewを酷評しすぎました、でも実際大嫌いだったのです。
未練たらしく言い訳するならば、手書きのみすごい威力。PC代わりのマルチタスク機能ではありません。
社外スタイラスペンにした・Apple Pencilは不要だった
なおiPadのペンシル選びの結果をいえば、社外品の安いスタイラスペンとなりました。
Winwill「タッチペンipadペンシル」というBICボールペンのようなもんです。
純正にしなかったのは自分でも意外でした。
iPadのペンは実用品であるべき・第2世代Apple pencilは完成度が低い
ただ、よくよく考えたらアタクシにはApple pencilである必要がありませんでした。
むろん社外スタイラスペンでも絵は描けます。
また第2世代たるApple pencilの完成度は、第6世代iPad miniのそれと比べると少々低い。
さまざま比較してみて2万円に値するとはいえませんでした、詳細は改めて。
というよりminiの造り込みは高バランスすぎる、一緒に使えばかえって不満が出るかもしれません。
手書きはPDAの頃からですから20年以上前から「使って」おりました、はっきりオモチャでした。
仕事で液晶パネルを扱って感圧式の頃からタッチパネルを見たので限界はわかっていたつもりでした。
紙のメモの不都合を解決することなんてないと。それだけに驚きです。
繰り返しますがあのSplit View、これまで書いた通り使いづらくて意味不明な機能でした。
それを好きにさせた、じつに手帳。Appleも相当な「道具」を作ったものです。