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「いわゆるスーパーカー」MARTENはホーンのように切り込む音・パッシブラジエーターなのに

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(株)ゼファンのブースは狙って行った、「MARTEN」のデモがあるから。
このフェスが「スーパーカー祭り」と同じであるゆえんです。

一昨年の東京インターナショナルオーディオショウから(つまりまだ2度目)見逃せないスピーカーであります。

かなり大きな会場でありながら、小さなスピーカーからホーンのように音がブッ飛んでくる。

高額すぎて落ち着いて聴けないスピーカー・フェスでもないと

今回は2シリーズから3種のスピーカーで。

MINGUS Orchestra(Statement Edition) ¥34,430,000
PARKER Quintet (Diamond Edition) ¥6,380,000
PARKER Duo(Diamond Edition) ¥3,135,000

右から「GUS Orchestra」「PARKER Duo」「PARKER Quintet 」手前の小さいスピーカーは他社製

北欧はスウェーデンのスピーカーですが、そもそも価格が見ての通り。
フラグシップモデルの「Coltrane Supreme2」ですと¥74,800,00します。

「今回Coltraneは用意できませんでした」ってそりゃそうでしょう、7500万円ってあなた。

国内でも聴ける場所は限られる、試聴機もおいそれ用意できませんから。
こういうフェアでもないと座って聴くなどできません。

無論駆動システムもゼファン取り扱いのConsterationのモノラル(M1.1)ほかと完全です。

空間に「音を彫る」解像度

3機種いずれも

小音量から大音量までギリっと音が立つ。

解像度なんてものじゃない。ヴォーカルの絶叫からアーティストの衣装が擦れる音まで再現します。

精密な音波というより

「空気を彫る」ぐらいのリアルさ。

音質評価はしたくありませんが
ハイレゾで196kHzっていったら本当に1秒間に19万6千回ギリギリと音を彫ってるような

そんなふうにしか感じられない、光速レスポンスと克明な音。

しかも極めつけの分厚さ。

音の浸透力・広さ129畳の会場に音が充満する

例年ゼファン社のデモ会場は広いです。東京国際フォーラムのG409、広さは200㎡。

つまり129畳、または60坪です。

うち半分づつゼファンとステラでシェアしていますが、壁がないのでこの広さで音出しをしなければならない。
部屋は長方形ですから奥行きはあれ10m弱でしょうか。部屋の端にいると(つまりステラ側の展示を見ていると)スピーカーから最大で20m近く離れる計算になる

129畳の端から端まで

ドーンと演奏が「飛んで」くる。

一昨年にびっくりしたのはそんな状態でありました。

ちょうど隣のステラブースで他のものを見ていたら得体のしれない音が聞こえてきて驚いて見に行ったという次第でありました。

今回一番長時間のデモだったのは

PARKER Quintet (Diamond Edition) ¥6,380,000
PARKER Duo(Diamond Edition) ¥3,135,000

PARKER Quintet (Diamond Edition)
PARKER Duo(Diamond Edition)

の2機種。特にPARKER Quintetはこりゃホーンスピーカーじゃないのかと思わせるもの。

メインユニットはダイヤモンドツィーターとセラミック振動板

独Thiel&Partner社製のAccutonブランドユニットです。
高域はダイヤモンド、中域(白いユニット)はセラミック。

かなり興味深いユニットで、ここは改めて詳細を調べたいと思っております。

Thiel&Partner社自体が車載ユニットを手がけていることもあり、品質にはかなりの安定性があるらしい。
セラミックだからといって割れたりしないということです。

こういっていいのかわかりませんが PARKER Duoには高域にセラミックを用いた「廉価版」がありますが、ゼファンご担当の説明によれば皆さん全てダイヤモンドツィーター指名とのこと。

なんとなく嬉しい話ではあります。

パッシブラジエーターを多用・聴いてもデメリットが全然わからない

この画像でご理解いただけるかと思いますが、全ての機種でパッシブラジエーターによる低音再生です。

この方式、大嫌いであります。

音がユルく甘めになる。カタログ特性をよく見せる効果ぐらいです。

言ってみれば内部の圧力変化で振動板がブルブル震えるだけ。
フロントのスピーカーの動きを内部の空気を介して伝えるんですから。

レスポンスがいいわけがない。どうしても前のユニットより音出しが遅れる

はずでした。

スピーカーを見るまでパッシブラジエーターとまったくわからなかった。

レスポンスが遅いどころか、超高速の応答性です。

MARTENはMAGICO/YG Acousticsに真っ向勝負のトップエンドスピーカー

MARTEN社はいきなり国内に紹介されたメーカーです。

1998年創業とのことですが一昨年のデモまで情報はなく、知る人はかなり少なかったと思います。

とにかくトガった音、うねりが大きい・アメリカ製のごとき雰囲気

ここが今MAGICO・YG Acousticsとトップエンドで勝負するメーカーのひとつというわけです。

北欧はスウェーデンの産。自社でレコーディングスタジオを持ちアルバム制作もやる変わった会社であります。
なんとなくマークレビンソン氏を連想させますね、アブない感じ。

相当トガっています。

外見も仕上げは美麗ですがいわゆる北欧という雰囲気があまりない。

なんでしょう、むしろアメリカのスピーカーに近く感じました。

繰り返しますがトガってる。MAGICOやYG Acousticsをおとなしいとは全く思いませんが、こちらは一聴アグレッシブ。

音楽の起伏・うねりで勝負です。

MARTENで超ハイエンドスピーカーとB&Wの違いをぼんやり感じた

MAGICO・YG Acoustics、そしてMARTEN

今回3社のすべてを聴きましたがもう実に楽しかった。

ぼんやりと思ったのは、アンプもプレーヤーもハイクラス以外受け付けないだろうなあということであります。3社共通で感じたことです。

つまりB&Wとの一線がそのあたりかなと。

むろん価格が違います、これはスタンスの話

B&Wが劣っているといいたいのではありません。

なんといいますかここらが英国人の食えない落ち着きぶりとでもいいましょうか。

実際805D3に極安のプリメインを当てて聴いたりもしたわけです。ショップの方も笑っておられましたが、B&Wにはこっちにもゆとりをよこす「遊び馴れ」したところがある。

イギリスの趣味ってみんなそうです。懐の深さというか、キリキリしてるのを冷ややかに見るというか。

クルマでもガーデニングでもそれをネタにした会話のほうをむしろ楽しむ風があります。

MARTENやMAGICO、YG Acousticsにそんなものはない。

安いアンプなんて惨めになるだけです。
聴いていられないような音を出す。

女の子のために死ぬ思いで高級ホテルのスイートを予約したら、クルマと身なりで「業者のかたはあちらですよ」と言われるようなもの。

プリメインなんざ試す気も起きません。

MARTENこそ東京インターナショナルオーディオショウ「超」非日常そのもの

まあここらあたりの価格ゾーンは、もう2,000万円が高くて1,000万円ならば安いとか
いわゆる「比較」とは無縁ですが。

Bentley Continental GT V8の特別仕様車がこの間3,000万ちょっとでした。

贅沢度を「オーディオ/クルマ」レートで換算したら多分「2.0」クルマぐらいかしら。
ベントレーで6,000万ぐらいな値段ってことでしょう。

MARTENこそ東京インターナショナルオーディオショウが「超」非日常である、
その最たるものであります。

実に、じつにいい時間でありました。実はブースに3度行った。
AudioMachinaもよくて、輸入元のゼファンは目利きがいるなあと思ったのですが、そのあたりは改めて。

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