いい季節になってきました、もう少し気温が下がればA-2いけます。ただ今秋はもうひとつ楽しみが。
中田商店のCWU-27Pであります。今年初めについ買ってしまった。
長く気になってましたがこれ「創作系」なんです、ひらたく言えばフェイクであります。
フライトジャケットマニアにとってはまず対象にならないでしょう。
ハード・シャープなフライトスーツを「腰からブッた斬り」
長く避けていましたがついに負けた。完成度が高すぎ。
気分はゴーストバスターズであります。
フェイクと呼べない完成度・いいところだけアレンジ
ミリタリークロージングを知り尽くした中田商店のアレンジがいいです。
オリジナルの「シャープな部分」だけを切り取った。
これこそ完全な「オリジナル企画」のジャケットであります、鮮やかなお手並み。
原型のハードさ、シャープな雰囲気が良い感じのシルエット。
オリジナルはCarter Industriesが作る難燃フライトスーツ
本物はフライトスーツ。かたちはカバーオールで、つまりは「ツナギ」ですな。
米国はCarter Industries Incで年間10万着ほど作られているそうです。
難燃性のいわゆる「ツナギ」・本物はプロ度が高い
パイロットのほか地上要員も着る。
ジェット機を飛ばす現場で火事はすごい怖いことだそうで、地上での事故も多いとのこと。
そのためオリジナルの繊維はノーメックス(アラミド)、つまり300℃の熱に1分間耐えるよう設計された難燃素材が使われています。
Via “Nomex Flight Suit, US Military CWU 27/P”(Carter Industries Inc official website https://carterny.com/product/nomex-flight-suit-us-military-cwu-27p/)
なお参考までに現地で素人さんが買うと大体200ドルぐらい。納入価格は分かりませんが、アメリカは本当に軍で食べてる人が多いですね。
日本の製造業で自衛隊関連の部品って結構珍しい案件ですから。
ビル・マーレイが着たゴーストバスターズのユニフォーム
またオリジナルは映画でも有名です。
本家のCWU-27Pはゴーストバスターズでビル・マーレイやダンエイクロイドが着てたあれがそうだとのこと。
おお、よく考えたら確かにそうだわ。
あえて「創作」フライトジャケットを買うのは「中田商店監修」だから
一方で中田商店はコットン100%、メーカーもセスラー(というか中田オリジナルブランド)です。
Via “A-1012-TAN SESSLER CWU-27P JACKET ベルクロ付 TAN”(中田商店公式ウェブサイト https://www.nakatashoten.com/contents/a-1012-tan.html)
オリジナル新品があればそれを買うのがフライトジャケットの流儀
いつも気にはなっていた、でも長く引っかかっていた。
いっちゃあなんですが
新品・軍放出品を問わずオリジナルが売っている限り本物を買う
というのがそれまでのミリタリーウェアの、まあルールです。
気になってはいた・鮮やかでシャープなタンカラー
ただ実物は確かに良かった、上野のお店で見るたびにグッときていた。
よくよく調べれば腰から上は完全再現している。デザインもシンプルで色がとにかくきれい。
現物を見た(特にタンカラー)友達も気に入っていて、でも買えなくて行くたびに意味もなく試着してはお互い「ふーむ」でありました。
「ホンモノじゃねえからなあ」と。
とかいいながら行くたびに試着した、本当はもう気に入っていたんですよね。
腰から上のかっこよさに注目した中商店田のセンス
中田商店はオリジナルCWU-27Pについて、ワークウェアでありながら特に腰から上のデザインにエッジが効いていることに注目したようです。
オリジナルCWU-27Pの上半分をシャープに再現
試着すると分かりますが、とにかく色がいい。
アパレルで色合わせは大変な作業と聞いております、思いつきの企画でないことは確かです。
完璧な「タン」カラー、砂漠色です。日本のアパレルでは滅多にお目にかからない。
実は中田商店が再現したこの色、あるようでなかなかないのです。
なぜかベージュやキャメル寄りのジジくさいのが多い。
中田商店は色の大事さがよくわかっています、膨張色はチョイスが難しい。
このタンカラーはシルエットをシャープに魅せます。
フライトスーツの鋭いデザインに注目した企画・やりすぎないミリタリーコーデ
またディティールも完成している。
いわゆる作業着とは完全に違う「あちらモノ」のシンプルさ。ヤボな雰囲気がない。
気付かれないミリタリーコーデになります。
かなりショートな丈にしております。
薄いのに存在感があって、シルエットを保ったままウェストを絞れるので、バルキーなニットへの重ね着から春のTシャツまで使いでがあります。
カーハート(Carhartt WIP)などにあるストリート系のUSAワークウェアの雰囲気とは完全に違う独特の空気感。
ミリタリーを知り尽くした創作系フライトジャケット
特にこの「斜めポケット」。
気分であります。
幽霊退治のウェアに最適、アタシもメガネですから春はひっかけてみましょうかしら。
ゴーストバスターズのワッペンでもつけてみっか(ほんとに一瞬思っただけ)
なにせ気軽に着られてしかも楽しい。
一瞬(ほんとうに一瞬ですが)オフのときはゴーストバスターズのベルクロワッペンでもつけてみようかな〜〜とか。
肩のあたりとかなんか楽しそう。
会社でも着る(ウォームビズ)・着こなしやすい
なお買うに至った経緯ですが。
もう一度真面目に見てみるか、と仕事ついでに上野に行ったのが1月。
スラックスに合う・フライトジャケット全般
その時は顧客訪問の帰りでしたからスーツだったのですが、
なんといいますかスラックスに合うんですな。
これは通勤に使える
日本ではミリタリーウェアはサバゲーで着られるイメージですが、軍属って礼節にとんでもなく厳しい職場です。
作業服向けでも「背筋がしゃんとする」シルエットであります、お仕事向きです。
通勤アウターが欲しくて購入・A-2やN-2Bに追加
なお製造業はずいぶん遅れてクールビズとウォームビズが普及した業界です。
今でもドレスコードはきびしい、といいますか服装は堅いものが好まれる。
よけいなことですが、例えるなら営業ですと白以外のワイシャツを着ている人は顧客のウケがなんとなく良くない、といったような。
そんな雰囲気の職場でフライトジャケットはかなり役に立つ通勤ウェア(取引先には行きませんよ、もちろん)。
スーツは会社と家に置いて、通勤はA-2やカーディガンにスラックスです。
もう一つ増やせそう。そう思ったとき完墜ちです。
「フライトジャケットはタイト」文法通りにきまるサイズ感
以前にも書きましたがフライトジャケットはタイトに着るほうがよろしいと申し上げております。
その点ではタイトでも特に動きやすい作り。
ご参考・買ったサイズ(M)とアタクシの体型比較と通販でのサイズ選び
買ったのはMサイズです、一方アタクシの体型はといえば
- 身長:170cm
- 体重:83kg
- 肩幅:いわゆる日本のLサイズ
- 腕の長さ:日本のMサイズ
まあ太ってる。でも前は閉まるし肩周りも全く問題ない。アームホールのプリーツと腰回りのベルクロ付きストラップで調節可能です。
袖丈が合えば、かならず着られます。通販で不安な方は一度ご自身の袖丈(ゆき)を測られた上で、ショップに問い合わせてみたら確実です。
このあたりは中田商店もかなり現物を研究したようです。
少ないサイズ展開でいろいろな体型に合わせる作りじゃないと年間10万着も調達できないでしょう。
アメリカ人もいい感じに貫禄ある人が多いですからなあ。
洗濯はもう5回ぐらいしています、無論洗濯機に放り込むだけ。
ちぢみもしないし、いい感じにヤレてくれそうです。
着こなしはしやすい・シンプルきれいめタンカラー
ベージュでない「タン」カラーがいい
オフは下にセーターとかパーカーにTシャツでフラフラしてます。とにかく色がきれいでかたちもシンプルですから着回しができる。
ボトムズに濃い色を選ぶといい感じです。ネイビーとかいけます。
オリジナルに忠実な中田商店がどうしCWU-27Pを作ったかが謎・ただし考え尽くされている
中田商店は公式HPでわかる通り自社で展開する復刻モノはオリジナルを相当に意識しています。
同じくお気に入りのタンカースジャケットは3年ぐらい前にかたちを全面的に見直し、ついでに前期/後期型でそろえるこだわりぶりです。
それが何故CWU-27Pだけはフライトスーツを腰からブッた斬ろうと考えたのかがわからない。
しかし出来はとてもいい。作りというだけでなく服としてのカッコ良さが成立しております。企画を考えた人はセンスのあるかたです。
自分の買い方としても本当に珍しい部類です、でもかなり気に入りました。
中田商店で長く定番商品なのがわかります。