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エージングと電源で変わる「まともでふつうな音」・Khadas Tone2 Pro

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DACに音色(ねいろ)を求めたら、Khadas Tone2 Proはお呼びでない。
ただし録音データを精密に出したいなら、これは選択肢です。

演出は全くありませんが高密度な情報ゆえ、飽きさせない。
Amazon musicやApple musicなど音楽配信をハイレゾロスレスのまま送り出すには重宝します。

ただ電源を入れてすぐ聴けるポータブルアンプではない、暖めないと。
相当の電気喰いです、つまり音がいい。

「ひどくまともな音質」のUSB-DAC・音場感は録音データを緻密に再現

Khadas Tone2 Pro中心のシステム画像・Aura VA-50・Creek4240・ソウルノートA-0・Bowers and wilkinsP9signature

今回はポータブル・ピュア両方に共通の音質について。
ひとことでいえば「ひどくまともな」音です。

情報が多い、その代わり面白みはない

音楽性豊かとか迫力があるとか、そういうことがない。
多少録音が怪しくても音場が広々、深々出る、なんてことはない。

つまらない音という人もおられるでしょう、半分あたっています。

実は「寝起きが悪い」
つまり電源を入れてある程度時間をおくことが必要なポータブルアンプというかDACです。

寝起きが遅く演出ゼロ、ただし音楽データとして音場情報が豊富

一聴、データを高解像度・高SNに変換したという印象。
繰り返しで恐縮ながら「華はない」、全くありません。

高音が美しいとか低音が太いなどと感じない。
アキュフェーズをホメたりSOULNOTEを買ったりしますが、アタクシは例えばラックスマンのような深々とした音場感が大好きです、それとはまるで違います。

しかし電源を入れて30分ほどすると、明らかに音場が拡がり厚みが変わる。

これをポータブル用途と云うべきなのかちょっと疑問ですが。

Khadas Tone2 Proの音場感は録音された残響音やホールの響きであり、再現はけっこう上です。
Bowers and wilkins P9sigのワイドレンジ&高解像度という部分をいかんなく表現します。

クレジットカードサイズだがポータブルより音質優先のヘッドホンアンプ

Khadas Tone2 Pro外観・ボリューム中心に

デザインはなかなかよろしい、小さく剛性が高い。

  • クレジットカードサイズに近いアルミシャーシ
  • ねっとり回るボリューム兼セレクター
  • フルサイズのRCAオーディオ端子
  • 3.5mmアンバランスほか4.4mm
  • USB-C端子は2系統

アルミシャーシやガッチリしたRCAジャックなど、サウンドカード出自と相まってユニークです。

Khadas Tone2 Pro・背面・RCAアンバランス・同軸デジタル(SPDIF)出力端子

RCAアンバランスでバランス接続の専用ケーブル・USB-C接続のBluetoothアダプターなど「システム展開」

そのRCAアンバランスですが、Khadas独自のケーブルを使い完全なフルバランス出力ができます。

Wi-Fiには対応しませんが、BluetoothはUSB-C接続の専用のアダプターもある。
サウンドカードらしく、システムとしての発展を考えているらしい。

しかしながら内蔵バッテリーがないため、本体は小さくとも携帯性は他機種に劣ります。
スマートフォンと背中合わせで持ち運ぶことも考えていない。

Khadas Technologyもわかっていて、モバイル前提のポータブルアンプは他にモデル展開(Khadas Tea)がある。

操作性は独特・ねっとりした感触のボリュームダイヤル

またモバイルデバイスとして操作性がよろしくない。
これが据え置きになると俄然メリットと、これまた変わってる。

ダイヤル式のスイッチでオペレーションするのですが、モードを表すLEDの色が覚えづらい。
慣れが必要です。カバンの中に入れて使うという柄じゃない。

ただシリコンで回転シャフトに抵抗をつけたダイヤルのタッチはねっとりしていて、ちょっとクセになる操作感です。
音量の上下もなだらかですから、きめ細かく設定できて感触がいい。

小さいがバスパワーでは電力不足・ACアダプターは大きいほうがいい

これは最大の欠点にして他機にはないメリットでもありますが、電源容量が小さいと鳴らない場合がある、電気喰いです。

そして電源を大きくすると確実に音が良くなる。

ES9038Q2Mは発熱大・モバイルバッテリーは気が抜けたような音

USB-DACポータブルアンプKhadas Tone2 Proのヘッドホン・イヤホン接続例

これがこの「モバイル」アンプをまともに聴くための接続例です。

Khadas Tone2 Proとデジタルプレーヤーそれぞれに電源が必要です、バスパワー再生はApple純正のカメラアダプターでも無理。

ES9038Q2Mですから消費電力が大きく、Androidなどで仮に使えても再生時間が短い。

モバイルバッテリーを使ったら、どうも気が抜けたようになった。
ローノイズで安定した波形が取り出せるのではと期待したのですが。
使うにしても相当の大型が必要なようです。

なおiPhone付属の電源もあまり力強くない、動作しない時もある。

セパレート電源のDACという考えかた

Anker PowerPort III 65W Pod ・USB-C ACアダプター・Mac・ポータブルオーディオ用電源

もしやと思いMacbook用に買った大容量(65W)のACアダプターを使ったら音場がグイとひろがった。
ケーブルは念のためPD対応の100W規格を使いました。

相応の別電源が必要で、ACアダプターが大きいと音はいいようです。
ACアダプターの容量とUSB-Cケーブルは音に関係がありそうで、今後要確認です。

買うまで想像もしませんでしたが、セパレート電源のDACが理想ということでしょうか。
強化電源という可能性だけでなく、ノイズだらけの電源を本体から離せる。

DAC以外の個性をあらわにするポータブル(DAC)アンプ

Khadas Tone2 Proを入れたシステムは他の要素、つまりヘッドホン・イヤホン・スピーカーで変わっていきます。
ケーブルも音色を変えるでしょう。

使い手のセンスで変わる・ヘッドホン/イヤホン・スピーカー・アンプ・ケーブル

DACで色をつけるのか
ヘッドホン・イヤホン/スピーカーほかで色をつけるのか

そういう判断を迫られます。買えばレビューどおりの音が出るものと違い、使い手のセンスが出る。

なお、誤解を招くといけないので地味な音であることを強調しましたが、いわゆる無機質なデジタルサウンドではありません。

録音のハーモニーやうねりといったものははっきり出す、音色ではなく残響やマスタリングの結果としてわからせるのが高解像度のゆえんです。

愛想のない音色、しかしスピーカーとアンプの違いをよく出す

ただ音色がニュートラルすぎて愛想がない。
それまでが濃いめのThetaですから余計です、音づくりを楽しむ愛好家ならば「つまらない」というでしょう。

しかしながら、これが面白さですが、アンプ・スピーカー・ヘッドホンの違いをはっきり出します。

組み合わせが楽しい。ポータブルアンプの試聴ではなく、組み合わせた相手のキャラクターを再発見することになった。

いうところのヘッドホン・イヤホンの「音場感」はアンプも大きいなとも。

ソウルノートA-0、Aura VA-50、Creek4240とアンプを固定した上でスピーカーを変えたとき、Thetaのときよりも違いは大きい。
オーディオに興味がない人がわかるレベルです。

最短の回路長がいい方向に出た・サウンドカードはオーディオメーカーとは異なるノイズ対策が得意

という訳でなんでもおとなしく聴こえるDACではない。個性は入れずデジタル/アナログ変換の精度のみ追ったせいでしょうか。

回路長が最短であることも効いているようです、クレジットカードサイズですからこれ以上短いものがない。

オーディオでは回路が短すぎるとあまりいいことはないと思っていますが、Tone2 Pro DACは良い方向に振れたかもしれないと思って聴いております。

サウンドカードはノイズ処理がテクニックです、高密度実装に対策しなければならない。
オーディオ専業メーカーとは全く違う設計手法が音に現れているようです。

汚い音を出さない理由がわからない・JBLは気持よく汚く鳴る

jbl control 12SRスピーカーとikeaスツールの組み合わせ外観・ホーンにしてビンテージ画像

今わからないのはあまり汚い鳴りかたをしないこと、データに忠実ならば嫌な音も聴こえるはずなのですが。
Theta DS Pro Prime2はもっと録音を選んだ。

くわしく申さば、ダメな録音ははっきりわかるが嫌な鳴り方はしないという意味です。

オーケストラの、マイクの位置を直したのかそれともマスタリングでいじったのか分かりませんが、配置が動くのがわかるのですから情報はかなり出す。

しかしRoyd SintraはHarbethやLS3/5のいわゆる暖かい音とは違い、送り出しで汚いものをきれいに聴かせるところはありません。不思議です。

これがTone2 Pro DACのせいか、それともアンプのおかげかが判然としない。いきなり新品を入れお古のアンプもメンテナンスをしてしまったせいでしょう。
我ながら前のめりであまりいいシステムの入れ替えじゃあない。

JBL control12SRからは「気持ちのいい汚い音」がでて参ります。

してみるとDACとして悪くないのかもしれません。

オーディオ用語を使うのが苦手なのですが、別途個々のヘッドホン・アンプ・スピーカー毎の違いもくわしくお伝えしたいと思います。

DAC内蔵プリメインアンプではなく、純アナログアンプにポータブルDACの組み合わせ

なおKhadas Tone2 Proを入れてみて、ポータブルオーディオをピュアオーディオに活用してみたいという気持ちがもっと強くなった。

相当凝っております、使わない手はない。
DAC内蔵型プリメインアンプではなく、ピュアアナログのアンプに組み合わせればかなりいろいろできるはずです。

プリヒートで音が変わるなど本質的な良さがあります。
時間を掛けて使えばいわゆるレビューにないキャラクターがみえるはずです。

ハイレゾ再生のピュアオーディオシステムを作る上で、ポータブルオーディオを組み入れることは合理的ではないでしょうか。

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