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ソナスファベールLumina2 欧州で新発売・Lumina1の全方位強化型

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Lumina2がシリーズに加わりました、Lumina1の上位機種がいきなり出たんで驚いた。欧州時間で2021年6月15日です。
既に現地ではヒアリングした評論家が居てかなりの高評価であります。

素材と造りそのままにLumina1のウーファーを大口径化したモデルです。音も全方位でスケールアップしておりカテゴリーを問わない良モデルという指摘も出ております。当然ながら本国ならびに欧州ではLumina1は併売。

日本への導入は現状予定なし、Lumina3の販売を優先するようです。

新しいLuminaシリーズOverview・価格と競合モデル

見るからにLumina1よりデカい。Fyne Audio F500に触れたばかりですが、Lumina2はそれこそF500の本命競合ではありませんか。

Lumina2は競合モデルを強烈に意識した戦略モデル

価格帯で言えば

  • Sonusfaber Lumina2:1,200ドル
  • Fyne Audio F500:895〜1,195ドル(仕上げで違いあり)

と彼の地では完全な競合でした。

B&W・Fyneaudio・DYNAUDIO、何より興味深い「KEF」との比較

Fyneaudioとは特に好対照です。

設計は全く違うものの、造り込み方針というか高品質への考え方が似ている。
流行りとは無縁の厚みを感じます。

Via “THE TASTE OF SIMPLICITY LUMINA II”(Sonusfaber Official website)
https://www.sonusfaber.com/en/products/lumina-ii/

当然ながらB&W・DYNAUDIOと1,200ドル前後の価格帯は優秀な競合機種が多く、Lumina1がありながら更に新機種とはなかなかパワフルです。

海外のレビューでは特にKEFとの対比が興味深い。日本以上に

  • 技術志向タイプ:KEF(そしてB&W)
  • 音楽表現タイプ:Sonusfaber

というとらえかたのようです。
付け加えるならば「B&Wは良いが少々高くなりすぎた」という意見が多いようです。

海外ではKEF「LS50 Meta」との対比レビュー・15万円クラスのスピーカー検討に大きな判断材料

うちKEFの「LS50 Meta」はLumina3と直接競合するモデルとしてレビュー、そして販売店のウェブサイトでも比較されています。

Lumina3の国内導入がほぼない現時点で、これは15万円クラスのブックシェルフスピーカーを検討する上で興味深い。

どちらかといえば「インテリア志向」と思われているKEFですが、録音に対する忠実度が高い。
同軸2ウェイ独特の拡がりの大きさは、例えばB&Wの600シリーズやSonusfaberとは全く異なるものです。

比較的近距離のセッティングでも広いステレオイメージが得られます。
B&Wに加えて選択肢となっていけば面白い。

シリーズ全体も見直し・バリエーション展開をより細かく

併せてシリーズ全体に見直しが行われています。なお全機種ともに

  • 前面リアルウッド
  • 革張りエンクロージャー

という構成は変わりません。

Luminaシリーズ構成・新たなトップモデルの「Ⅴ」そして「Ⅱ」が追加

新しくLuminaシリーズのトップモデルとして「LuminaⅤ(5)」を追加。
更に1グレードしかなかったブックシェルフ形の上級機としての「LuminaⅡ(2)」リリースです。

フラグシップを追加することでシリーズ全体のアップグレードが図られています。
恩恵を受けたのがLumina2です。

Lumina1をアップグレードした「2」はクラスレスの性格が出てきた

ともかく「Lumina2」はいきなりで驚きましたがこの内容はすごくよろしい。
ホレボレする見た目です。

なおシリーズの搭載ユニットを分類するとこのような感じ。ツィーターユニット(高域)は全機種共通で低音側のユニットを変えてきています。

Lumina5は最上位機種らしく、ウーファーサイズはシリーズ他機種にない更に大きいもの。

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ウーファーユニットは上級機同等・ツィーターはクルトミューラー

なおウーファーユニットは全てダイキャストフレームになります。鉄板プレスではありません。
同シリーズの上級機種と同一のユニット。

フルレンジ的なウーファー・上位互換で音の品位は向上

ウーファーというよりフルレンジ的な使い方ですから、ここに上位のユニットが入ることはLumina1と確実に差が出るでしょう。

「2」はLumina1に比べ確実にパフォーマンスが上とするレビューが大半です。

そもそもエンクロージャーにこれだけの素材を使ったエンクロージャーならユニット設計もこうでなくては。
鉄板プレスフレームとダイキャストはデータは同じですが音は分かりやすく変わります。

DADツィーターは独クルトミューラー社製

それと今回知ったのですが、このツィーター(DAD)の振動板はクルトミューラー社によって製造されているそうです。

Sonus faber's Lumina speaker range is both luxurious and affordable
Italian loudspeaker maker Sonus faber has announced a range of luxury speakers c...

※Via “Sonus faber’s Lumina speaker range is both luxurious and affordable”(TrustedReviews Official Website)

2015年のVENERESシリーズから採用されていて定評があるとのこと。ウーファー振動板かなと思ったのですが違いました。

世の中広い、製造業の水平分業は意外な名前を聞くことがあって驚かされます。

Sonus faber Venere S (Signature): the new flagship of the Venere collection
The new Venere S (Signature) is the latest Sonus faber loudspeaker and the new f...

※Via “SONUS FABER VENERE S (SIGNATURE): THE NEW FLAGSHIP OF THE VENERE COLLECTION”(The Audiophile Man Official Website)

Lumina1と3は継続販売

Lumina1と3はそのまま継続です。特にLumina1は海外でも高評価、というよりベタ褒めに近いレビューばかりでセールスもかなり成功しているそうです。

あの内容ならばそうなるでしょう、ここ20年ぐらいなかった造りと音です。
今海外オーディオ、特にスピーカーメーカーはコストだけでなく「つくりの良さ」をアピールする動きが強まっております。

そこに新型の「2」が加わり、このモデルとの比較という企画がよく見られる。

Lumina2とLumina1を比較・細かく変わっている

Lumina1と2の違いとは。端的にいえばウーファーを大口径化し、シリーズに共通する上質な素材・構成のままエンクロージャ容積を拡大したものがLumina2であります。

ゆとりがある、一説にはさして好条件とはいえない部屋において40Hzまでを再生し、しかもダクトなどの濁りがないとも。

なおこのウーファーはフルレンジ的な帯域をカバーしており、極めて基本部分にかかわる部分ですからチューニングはいろいろ追い込みなおしているようです。

例えばクロスオーバー周波数(ツィーターとウーファーの受け持ち帯域が繋がる周波数ポイント)も変更。
ウーファーの大口径化と特性変化に伴いツィーター(高域ユニット)の受け持ち帯域を広げております。

Sonusfaberはエントリー・ミドルカテゴリでトップの品質水準

中国製造のコストは上がっています、以前ほど安くはありません。

いっぽう海外スピーカーはほとんどが深圳市の周辺で製造されており、各社ともにここ数年同地での品質管理を強化しております。

中国製のスピーカーは品質が著しく向上(特にエンクロージャー)

中国製造のコスト高はハイエンド製品の高価格化が進んだ理由でもあります。
相当の高額製品でも同地で製造しているためです。

その代わりB&Wがそうであるようにエントリーモデルで「Made in China」とは思えないものが出始めております。

はっきり申し上げますと、米国・ユーロ圏で作るものと遜色ないか下手をすれば勝る品質になっている。
20年ほど前にSonusfaberのコピー品が作られていた頃の面影はありません。

B&Wでいえば本国工場の工程を高度化するとともに、中国へ自社100%資本の製造工場を新たにつくるなどかなりの投資をしております。

「イタリア本国で製造」スピーカーはやはり一目置かれている

その中でSonusfaberの立ち位置は「Assembled in Italy」

部品は中国ですが、全てイタリア本国で最終組み立てが行われます。そのため同社製品は別格と思われています。

現在ホームオーディオ分野は世界的に好調で彼の地ではLumina2も相当の人気の模様。

「いかなる競合他社よりも家具的である」(like furniture than any rival)と言い切るレビュアーもいるほど。

イタリアンメイドがもたらした明らかな魅力というべき。またハイエンドスピーカーとの比較においても差を詰めたとする評価もあります。

日本のディストリビューター((株)ノア)の販売方針について、今後を知りたいところです。

Lumina2の日本での発売予定はなし・Lumina3を優先するらしい

現在Lumina2の情報は本社ウェブサイトでの発表のみです。リリースから半月のせいか海外のレビューも少数ながら、かなりの高評価です。

なお日本国内でのリリースはしない模様です。Lumina1を優先か、それとも現品を確保しきれないのか。

ブックシェルフは音場感でLumina3を上回る可能性あり

ほぼ全てのレビューに共通している印象は

  • 低音のパフォーマンスが良くなっている

ということ。

恐らくですが上位互換ユニットにより上から下まで全帯域で厚みが増しているのではないかと。
上記のとおりクロスオーバーが1.8kHzと、このウーファーユニットは主要な音域の大部分をカバーしています。

同一のウーファーユニットを先行採用したLumina3も評価が高く、そのユニット流用であれば確実に高音質につながると思われますが、Lumina2はブックシェルフタイプです。

音場感、つまり音の広がりの良さは置き方次第でLumina3比を上回る可能性があります。

Lumina1の上位機種でブックシェルフが欲しいところ

国内ディストリビューターからの公式アナウンスはありません。
先般開催された「東京インターナショナルオーディオショウ」でも全く触れられず、現時点では導入されない可能性大です。

オーディオ製品は価格UPが相次ぐ・15万円クラスでハイバリューモデルが欲しい

しかしこのあたりのサイズは低音再現と音場感を両立する上で魅力があります。
現状原材料高と円安傾向から輸入オーディオ全般に価格が上がっております、おかげで価格改定が相次いでいますから、その意味でも1,200ドルクラスのモデル輸入は検討してほしいところです。

1,200ドル(ペア)という価格は素人目にも破壊力があって、もし国内導入されるなら販売価格はLumina1とどのぐらい差がつくのか想像してしまう。

Lumina1の¥108,900という値段から単純に計算するとだいたい¥150,000というところですが。

また海外におけるKEFスピーカーとの比較は面白いなと感じました、DYNAUDIOやB&Wではない。
もしLumina2が導入されれば他社スピーカーの評価も変わるかもしれません。

Lumina1の凝縮感も捨てがたい

ここまででちょっと(本当にわずかですが)思いました。

Lumina1のあの大きさと造りはなかなかバランスがいいです。
大きなものを並べてみると余計に均整の取れた縦横比を感じる。

凝縮感があります、つまり小型スピーカーのデザインとしてはかなりの高水準です。
クラシックなイタリアン全開の上位機種と少々異なり、Luminaシリーズはモダンでミニマルな雰囲気もあるのは別種の趣。
全体のバランスでLumina1を選ぶ人がいてもおかしくありません。

早く現物を聴きたい、多分強烈な迷いが出ると思います。

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